私が『モモ』に最初に出会ったのは、兄の部屋でした。
まだ兄が生きていた頃、私は兄の部屋の片付けや掃除を手伝っていました。
そのとき、ふと手に取ったのが『モモ』でした。
表紙の可愛らしい挿絵を見て、
「なんだか兄らしい本だな」
そんなふうに感じたことを覚えています。
二度目の出会いは、闘病中の兄が母の家で一緒に暮らすようになった頃でした。
兄は、そのときも『モモ』を手元に置いていました。
三度目は、兄が亡くなったあと。
今度は母が『モモ』を持っていました。
兄は時々、母に『モモ』を朗読して聞かせていたそうです。
私は兄が亡くなったあと、兄を追いかけるように『モモ』を読みました。
そこには、
静かに生きる時間、
穏やかで確かな幸せ、
そして「命の花」の存在がありました。
『モモ』は、それらが奪われ、そして取り戻されていく物語でした。
私は思いました。
自分にできることで、
誰かの「静かな生きた時間」と、
「穏やかで確かな幸せ」を取り戻す手助けがしたい、と。

最近、2拠点生活を始めるにあたって、私はかつての恩師を訪ねました。
手作りの家の木の匂い。
かまどのすすの匂い。
奥様の焼いたケーキと温かい紅茶。
帰り際、顔を出して見送ってくれた小さな子どもたちの笑顔。
20年以上経った今でも忘れられない風景です。
その家族は、田舎で自給自足に近い暮らしをしていました。
そこで『モモ』の話をしたとき、先生は私にこう尋ねました。
「その本当の意味を知っている?」
実は「モモ」は「時間」ではなく「お金」の話をしているんだよ。
灰色の男たちは〇〇のことなんだよ。
私はその言葉に強く惹かれ、すぐに『エンデの遺言』を取り寄せて読み始めました。
『モモ』との出会いは、
また新しい段階へと進み始めたのです。

MOMO creative studio 代表
整理収納アドバイザー1級
整理収納コンサルタント

幼いころからお片付けが大好き。
友人宅の整理収納や職場の整理収納について依頼される。
結婚と出産を機に、あらためて整理収納の素晴らしさに気づき
2021年に整理収納について理論と実践の学びをスタート、整理収納コンサルタントの資格を取得し、実践経験を積む。
100世帯以上のお宅の整理収納コンサルティングを行う。同時期に家事代行サービス会社で5年の経験を積む。
2026年 「MOMO creatives studio」独立起業し
チームMOMOとしての活動をスタートする。
『モモ』は亡き兄からのプレゼント
